赤米・黒米などの古代米と呼ばれる米について
赤米、黒米など色素米は「古代米」として扱われる事が多く、お赤飯のルーツのお米ともいわれています。
赤い紅色でなく赤褐色の色素を含み、野生に近い稲から収穫される赤い米を指しています。。
玄米の色が赤色や黒色の古代の米の性質を受け継ぐ米(稲)で
日本では現在、うるち種よりももち米のほうが多く生産されています。
昔は赤米だけでごはんにすることもありましたが、現在はうるち米に混ぜて使う事が多くなっています。
日本の米のルーツ
古代米は日本の米のルーツといわれています。
日本では遺跡の発掘により6000年前に稲作が始まったと考えられています。
当時の稲作は水田ではなく熱帯ジャポニカ種を焼畑で稲作をしていたと考えられています。
以後、弥生時代に水田での温帯ジャポニカの稲作が始まります(最古の水田遺跡は菜畑遺跡)。
もともと日本列島にはイネがなかったことから、熱帯ジャポニカは主に大陸から、
温帯ジャポニカは朝鮮半島から多く伝わったと考えられています。
縄文期のイネは弥生期のイネが広がる中で同時に多種栽培のかたちで日本中に広がったと考えられています。
赤米の種類
赤米の種類は多く、現在でも多くの新品種が作られています。
赤米の赤い色(稲穂の赤い色や玄米の赤い色)の特徴を残しつつ、
食味の高い赤米や加工しやすい粒の赤米、また栽培しやすい赤米など元々の
野性味を残しながら古代米は進化しています。
近年の村おこしや健康食の関心の高まりで赤米は各地で栽培されるようになっています。
食として赤米をとらえると同時に、秋に実る赤米の田の美しさや赤い稲穂をドライフラワーに
利用するなど食品加工以外の観光資源をしての価値が古代米にはあります。
赤米は、栽培の適正や利用方法によりその選び方が異なります。
以下、赤米の主な特徴です。
赤米 紅の都
籾が赤くなり、米粒の色むらも少ない品種です。
玄米にしてもアズキ色で光沢があります。
赤米のなかでは、味が良いと言われています。
赤米 神丹穂
神丹穂(かんにほ)は、穂が実るときの美しさは他の稲の比ではありません。
穂は神秘的に美しく、古代の人々がその彩りをどのように感じただろうと想像させます。
収穫後は、赤い穂を利用した鑑賞用のドライフラワーなどに適しています。
赤米 ベニロマン
観賞用としてとても人気のあるイネです。収穫期の田んぼは独特の美しさになります。
収穫後は、粘りが少ないのが玄米粥などで楽しめ、またドライフラワーでの利用もできます。
晩生なので晩植は避けてください。九州に適し栽培特性が改良された赤米品種です。
玄米の色素を利用した加工品や観光用などの利用価値が高い赤米です。
赤米の生産地
国内各地で赤米は生産されています。
弊店販売の籾付き玄米は北海道のお客様にも販売いたしました。(積算温度が足りず穂は実りませんでした)
岡山県、種子島、対馬、京都周辺の”豊之榮”などは古くから現在まで栽培されています。
世界に目を向けると中国、ネパール、スリランカ、フィリピンなど多くの国で栽培されており
貴重というような米ではなく生活に使われている地域も多く存在します。
ふつうの稲(米)にくらべ不良環境でも良く育ち、大昔の水田開発の盛んなころには、
赤米種は新田むきの種として作付されたこともありました。
例外は多いのですが、一般的に赤米種は、白米種にくらべ低温発芽性で、
赤米種より白米種の方が収穫は多く、
赤米種のなかでも日本型より印度型の方が多収穫であるとされています。
日本型の稲の中では、赤米種は白米種に対し発芽が早く、根もやや長く初期生育が良いといわれています。
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